はじめに
ダウンロード規制法案と違法漫画サイトの戦いについてわかりやすくまとめてみました。
ついに無料漫画の戦い~リーチサイト編~に終止符が打たれようとしています。
ラスボスの13DL.NETが陥落するか見物です。
リーチサイトって?
そもそもリーチサイトが何だかわからない人向けに簡単に解説いたします。
簡単に言うと違法漫画が格納された場所(ストレージサイト)のありかを示すサイトです。
2019年時点でのダウンロード規制法案だと、このリーチサイトを取り締まる法律がありませんでした。
その為、漫画村・星野ロミが閉鎖された後、漫画村難民が押し寄せたのがリーチサイトでした。
現在のリーチサイト四皇(13DL.NET・MANGA ZIP・ BOOK SHARE ZIP ・ ZIP RAR DL MANGA )を合わせた月間アクセス数は、1800万PVにも達します。
漫画村が無くなった現在、とんでもないアクセス数を荒稼ぎしていました。
リーチサイトの仕組み
リーチサイトの収益化は下記のような流れとなります。
・ストレ-ジサイトと言われるフォルダ格納サイトに違法漫画をアップロード
・サイト管理者がリーチサイト立ち上げ
・リンク提供者がアップロードされた漫画のURLをリーチサイトに張り付け
・ユーザー(利用者)がリーチサイトにあるURLからストレージサイトに飛び、違法にアップされた漫画をダウンロード
・ストレージサイト上のダウンロード回数上限撤廃・通信速度アップの為、ユーザーが有料会員となる。
・ストレージサイトは会員になって頂いたユーザー分、リーチサイト運営者に広告費を支払う。
流れとしてはこのような形です。
その為、リーチサイト側から見ると、
「アップロード先のURLを記載しただけで悪くないもん!」
と言う、法律で裁けない仕組みになっていたのです。
ダウンロード規制法案
ここからが本題です。
ダウンロードに関する法律は元々2012年に制定されました。
この法案により、P2P(Winny・SHARE)で無料ダウンロードを楽しんでいたユーザー達が駆逐されました。
法案の中身は要約すると、
・映像・音楽に対し、ダウンロード・アップロードは違法
・文章・漫画に対し、アップロードは違法
と言う物でした。
その数年後(2017年頃)漫画村やリーチサイトが出現しました。
ネット上に違法無料漫画があふれ始めた為、国が慌てて
”文章・漫画のダウンロードについても違法にする!”
と強引に推し進めたのが、2019年3月に制定されそうになったダウンロード規制法案でした。
この法案は、
・ツイッター上の絵のダウンロード違法
・コピペも違法
・PCに残ったキャッシュも違法
・ダウンロード関係何でも即逮捕!
と言う若者全員犯罪者計画みたいな酷い内容でした。
その為、権利者(漫画協会)側からもSTOPが掛かり、法案の見直しとなりました。
そして1年の時を経て、コロナ騒動でワイワイ騒いでる中2020年2月にシレッと出てきたのが
”新ダウンロード規制法案”
でした。
新法案は、
・ツイッターに乗ってるような数ページの絵のダウンロードはOK
※但し著作権侵害していない事。
・コピペOK
・キャッシュはOK(漫画村・漫画BANKのようなストリーミングサイトはOK)
・リーチサイトのサイト運営者・リンク提供者は違法
・リーチサイトの使用者(ダウンロードを複数回実行)も違法
となります。
ユーザー側としてのポイントは、
①キャッシュがOK
漫画村のようなストリーミングサイトの利用はOKな点。
②リーチサイトの利用は私的利用であっても繰り返し継続使用した場合違法な点。
となる2点が挙げられます。
リーチサイト利用者の逮捕はありえるか?
皆さん気になるところはここですよね。
リーチサイト利用は違法だと言う事が上記の記事からわかったと思います。
しかし本当に逮捕されるようなことになるのか?と言うところが問題です。
文化庁のQAを元にまとめましたので参考にして下さい。
問1)ダウンロードが違法になると、どうなるのか。いきなり逮捕されるのか。
解1)著作権者が告訴を行わなければ、ユーザー側が法的責任を問われることはありません。
問2)逮捕には権利者側が「ユーザーが違法だと確実に知りながらダウンロードしたこと」を立証 する必要があるとあるがどのように立証するのか。
解2)ユーザーがダウンロードを継続しているような場合には、違法だと知っていたという立証が容易になるものと考えられます。※これが上記で書いたリーチサイトの繰り返し継続の部分です。 また、自ら違法ダウンロードを行っている旨をSNSで広めた場合が該当します。
問3)音楽・映像のダウンロードについて刑事罰化が行われてから約7年が経過していますが、そのような事例は発生していません。逮捕されないのに何の為にこの法律があるのか。
解3)抑止力の為です。
主なQAはこんなところでした。
最後の問3を見てわかる通り、ユーザー(利用者)を逮捕するにはまだまだ険しい道のりが必要そうです。なんせ抑止力と言い切ってますから。
但し、日本は法治国家であり、法律・刑事罰が制定されれば逮捕される可能性がある事を念頭に置いて下さい。
まとめ
今後の流れとしては、ダウンロード規制法案の抑止効果により、リーチサイト利用者が減少すると思われます。
そもそもこの新法案により根源のリーチサイト管理人が逮捕されます。
しかし、上記にも記載した通り、漫画村や漫画BANKのようなストリーミング型サイトの利用者を取り締まる法律はありません。
まだまだ違法漫画との戦いは続きそうです。