はじめに
皆さん大好き漫画村がお亡くなりになって幾日の時が流れました。
そんな漫画村難民の方のために、漫画村の変わりとなる無料漫画サイトを集めてみました。今流行りの漫画BANKやManga Raw(Manga1000)のことも少し書いています。
過去の無料漫画の歴史を振り返りながら紹介していきたいと思います。
現在の大本命13DL.NETの事や、皆さん気になっている、ダウンロード規制法案についても少し記載しています。
①464.jp(2006年辺り)
無料漫画ど違法の歴史(著作権との戦い)は全てここから始まりました。
私が学生だった2005年頃の話です。
当時一人暮らしの学生だった私は、ネットなんて固定費掛かるし要らないと考えていました。
しかし、無料で見れる漫画サイトがあると言う情報を入手し、即刻ネット契約を致しました。
おうちが漫画喫茶になる!とルンルンでネット契約したのを覚えています。
本題の464.jpですが、
"漫画5万冊が試し読みできる"
と言う素晴らしい触れ込みを武器に、鬼のようなスピードで日本全国を席捲しました。
正確には試し読みじゃなく、全ページ読める著作権完全無視のサイトでした。
サイトオーナーは漫画喫茶経営している当時52歳の村本トラジさんと言う方でした。
収益化までの道のりはこんな感じです。
①漫画喫茶の本をスキャンし、自サイト(464.Jp)にアップ。
②漫画5万冊が無料で読める!と言う触れ込みを武器に集客。
③無料から定額制に移行。※当時は広告費より定額費で収益化がスタンダード。
そして定額制に移行し1ヶ月目の2006年2月"逮捕"されました。
損害賠償金額は1億8千万円との事。
著作権侵害しているので当たり前ではあるのですが。。
現在逮捕された管理人は逮捕歴を武器?に、選挙に出ているとの事です。
よく見たらNHKをぶっ壊すの党からの出馬ですね。
因みに464のサイト今も生きているのですが、漫画と関係ないヤバイサイトになっているので近づかないのが賢明です。
現在のサイト: http://www.464.jp/
②P2Pの乱(2007年~現在)
464がこの世を去って間もなく、P2Pを主軸とした画期的なファイル共有ソフトが流行りだしました。
P2Pの種類っだけでも、
・WINMX
・Winny
・SHARE
・TORENT
・LIMEWIRE
・cabos
と沢山のソフトウェアが乱立しだしました。
簡単に言うと、自分のPCにあるファイルとどこかの知らない相手のPCに保存されたファイルを共有するという正に違法ファイル交換うって付けのソフトウェアでした。
「みんなのファイルはみんなの物!」と言うスタンスです。
映画、音楽から漫画・小説、AVから"ウィルス"まで、なんでも共有出来る(まして無料!)素晴らしいアイテムでした。
無料漫画の観点で言うと、464の大活躍があったおかげで、漫画ファイルは加速度的に出回りました。
しかし、使い勝手の悪さ(ウィルスだらけ)、"逮捕"される恐怖により徐々に下火になりました。
ダウンロード法が出来たのもこの頃ですね。
使用者の逮捕者が出始めたことも相まって加速度的にP2P使用者が減り始めました。
但し、2018年時点で、いまだに9万人が使用しているとの事です。
余談ですが、P2P技術を確立させ、Winnyと言うファイル共有ソフトを開発した方は日本人でした。
当時2chで47氏(神)と崇められていた、東京大学助手の金子勇さんと言う方です。
Winny作成者と言うだけで、この方2006年に"逮捕"されております。
この後長年かけて無罪を勝ち取るのですが、2013年7月6日に享年42歳と言う若さで死去しております。
暗殺された?などアングラな情報は飛び交ってましたが…日本の至宝が無念です。
そして金子先生、ブロックチェーン技術を確立し、ビットコインの生みの親でもあります。
長生きしていればジョブズを超える時代の寵児になっていたかもしれません。
③リーチサイトの乱(2012年~現在)
「広告費で稼ぐ!」
と言うアフィリエイトによってお金を生み出す方々が出現しだしたのがこの頃です。
P2Pが下火になり始めたのも相まって、多くのリーチサイトが乱立しました。
今も生存しているところで言うと、
・13DL.NET … 第2の漫画村。月間アクセス1千万PV。
・mangazip … リーチサイトの老舗。大量です。
・BookShareZIP … 3番手位の位置付け。
・ZIP RAR DL MANGA … 4番手くらいの位置付け。
・Dl-Zip.Com … 見やすい。
まだまだこれだけのサイトが残っています。
実は2007年頃から違法ZIP漫画をアップしているサイトは多数存在しました。
しかしリーチサイトの乱立が始まったのは、大体2012年頃の話しです。
全然廃れる気配が無いのが逆に怖いですね。
収益化までの道のりは大体こんな感じです。
①違法ファイルをアップロード。又は違法ファイルのアップロード先を入手。
②リーチサイトにファイルの格納先であるURLを張り付け。
③無料で漫画ダウンロード出来るよ!と集客。
④お客さん殺到。ファイルアップローダーからの広告費ガッポガッポ。
ポイントは、リーチサイト自体が昔は違法じゃなかったところです。
何せ違法ファイルの格納先URLしか張っていないので。
凄いカラクリですよね。
そしてこのとんでもないシステムの驚くべきところは、まだまだ残存している点です。
但し、日本の出版社業界・政治家達も法治国家である為頑張りました。
詳しくは下記⑥ダウンロード法案に記述しますが、法改正を繰り返し徐々にですが逮捕者が出てきております。
2017/11には大手リーチサイトのはるか夢の址・翡翠色のヒヨコの運営者9人が "逮捕"されました。
はるか夢の址と言うサイトは閲覧数1400万を超えておりました。
漫画村の時も感じましたが、”無料”漫画に掛ける日本人の情熱は本当に恐ろしいですね。
④漫画村の乱(2017年~2019年)
そして無料漫画サイトに革命をもたらすサイトが登場致します。
漫画村の前身フリーブックスです。
あれは2017年の事でした。
「無料で漫画を読める!デメリット無し!」
との情報を入手し早速アクセスしてみると…
・まるで公式サイトのようなお洒落なレイアウト
・広告が無い
・全部無料
・スマホで読める
・アプリのインストール要らない
・ZIP・RARの解凍が要らない
・公式サイトのような人気ランキングまである
と、今までの無料漫画サイトの根底を覆すような最高のユーザビリティを提供するサイトでした。
素晴らしい使いやすさ。凄まじい人気。
フリーブックスが閉鎖された後のコピーサイト・漫画村は3ヶ月で読者数が4億5千万人を超えました。
今考えるとありえない数字ですね。
出版業界に与えた被害総額は3000億円とも言われています。
まず個人的な一番の衝撃は広告が無いでした。
このサイト立ち上げた人は何のために?
収益化はどうなっているんだ?
と当時は疑問で仕方ありませんでした。
そんなわからなかった収益化の流れが判明しましたので、お伝えします。
まあえげつないです。
①スマホを使って無料で漫画読めるよ!と集客。
②漫画を読むと仮想通過マイニングウィルスが稼働するように仕込む。
③1日あたり20万人の端末を用いて仮想通貨をマイニング。
要約すると、読者の端末を用いて、仮想通過(ビットコインなど)を掘り起こしていたのです。
仮想通過のブロックチェーン技術を開発した金子勇さんもびっくりな裏技で収益化しておりました。
そしてここまで④までの流れから推測出来ると思いますが、2019年7月サイト管理者星野ロミが"逮捕"されました。
潰されては違うサイトを立ち上げ、国外に逃亡し頑張って運営を継続していましたがフィリピンで御用となりました。
把握しているだけでも漫画村はこれだけ変化していました。
「フリーブックス→漫画村→漫画ビレッジ→漫画タウン→漫画塔→星野ロミ」
PC離れ、スマホ普及、紙媒体の衰退、ミニマリスト
など、様々な要因により爆発的な広がりを見せた漫画村革命でしたが、逮捕により終焉を迎えることとなりました。
⑤漫画BANK/Manga Raw登場(2019年~現在)
2019年6月。
星野ロミが逮捕される直前、新たなる漫画村の後継サイトが立ち上がりました。
その2台巨頭が
・漫画BANK
・Manga Raw(Manga1000)
となります。
もうここまで来ると完全にいたちごっこですね。
今話題の『鬼滅の刃』、『キングダム』が無料で読めるとあって中高生の間で鬼のように広まっています。
今までの流れから、そのうち管理者は確実に"逮捕"されると思います。
⑥ダウンロード規制法案
ここまで読んで頂いて、無料漫画の歴史では、管理者がぞくぞくと逮捕されていると言う事実が分かったと思います。
しかし皆さんが気になるのは、上記のサイトを使用して自分達が逮捕されてしまうのかどうか、ですよね。
その辺をダウンロード法の歴史を振り返りながら簡単に解説していこうと思います。
① 2013年1月 著作権法改正案が可決。音楽・映像については、アップロードダウンロード両方違法となった。
② 2019年2月 漫画・写真も違法とする著作権法改正案が提出された。
③ 2019年3月 日本漫画家協会などが「権利者の利益が不当に害される場合」などのダウンロードに限って違法とするよう修正を求めた。※ダウンロードした著作物で金稼いでいる対象者だけ違法にして、とマンガ家達が訴えました。
④ 2019年3月 上記訴えを受けてダウンロード規制法案を一旦見送る事とした。
⑤2021年3月少し修正したダウンロード規制法案可決(見込み)
ざっと流れとしてはこんな感じです。※詳しい詳細は別記事にしております。
要約すると、音楽・映像に関してはアップロードダウンロード関係なく、問答無用で逮捕。
漫画・写真についてのアップロードは"アウト"。
そしてリーチサイトを使った私的流用の為のダウンロードも大量の物は"アウト"。(2021年3月見込み)
とこんな感じです。
あくまでも見込みの為、国会審議は注意深く見守る必要がります。
ほぼほぼ可決される想定です。
まとめ
無料漫画の歴史には必ず逮捕者がいるとわかって頂けたのではないでしょうか。
今後私的に楽しむ分も違法となります。
Amazonアンリミテッドや、U-NEXT、RENTA、漫画BANG、コミックシーモアなどを活用し、合法的に楽しみましょう。
リーチサイト駄目絶対。